君との恋のエトセトラ
「ただいま…」
玄関を開けて小さく呟いた航は、凛の靴がないことに気づく。
顔を上げると部屋は真っ暗で、心なしか冷たい空気に覆われていた。
ライトを点けると、ダイニングテーブルの上に置かれているメモを手に取る。
『河合さんへ
今まで大変お世話になりました。
河合さんの生活を邪魔してしまい、申し訳ありません。
冷蔵庫の中の物、良かったら召し上がってください。
お忙しいと思いますが、どうぞお身体お大事に…
本当にありがとうございました。
立花 凛』
こんなにも急に別れが来るなんて…。
あんなにも楽しかった日々が、いきなり終わるなんて…。
気持ちが追いつかず、航はただ唇を噛みしめる。
ぼんやりした足取りでキッチンに行き、冷蔵庫を開けた。
綺麗にラップがかけられたたくさんの皿が並び、航が好きな煮込みハンバーグやロールキャベツ、つくね串もある。
レンジで温めると、いただきますと手を合わせて食べ始めた。
「…美味しい」
ゆっくりと味わっていると、凛との思い出が蘇ってきた。
幸せで温かくて、心が癒やされた日々。
失って初めて、凛との毎日がどんなに大切だったのかに気づいた。
もう二度と望んではいけない時間。
航は凛の料理を噛みしめながら、懸命に涙を堪えていた。
玄関を開けて小さく呟いた航は、凛の靴がないことに気づく。
顔を上げると部屋は真っ暗で、心なしか冷たい空気に覆われていた。
ライトを点けると、ダイニングテーブルの上に置かれているメモを手に取る。
『河合さんへ
今まで大変お世話になりました。
河合さんの生活を邪魔してしまい、申し訳ありません。
冷蔵庫の中の物、良かったら召し上がってください。
お忙しいと思いますが、どうぞお身体お大事に…
本当にありがとうございました。
立花 凛』
こんなにも急に別れが来るなんて…。
あんなにも楽しかった日々が、いきなり終わるなんて…。
気持ちが追いつかず、航はただ唇を噛みしめる。
ぼんやりした足取りでキッチンに行き、冷蔵庫を開けた。
綺麗にラップがかけられたたくさんの皿が並び、航が好きな煮込みハンバーグやロールキャベツ、つくね串もある。
レンジで温めると、いただきますと手を合わせて食べ始めた。
「…美味しい」
ゆっくりと味わっていると、凛との思い出が蘇ってきた。
幸せで温かくて、心が癒やされた日々。
失って初めて、凛との毎日がどんなに大切だったのかに気づいた。
もう二度と望んではいけない時間。
航は凛の料理を噛みしめながら、懸命に涙を堪えていた。