シェフな夫のおうちごはん~最強スパダリ旦那さまに捕まりました~
明人さんの師匠さんのお墓は太平洋側の海沿いにあって、私たちはその日、車で高速を走って3時間くらいかけてその町を訪れた。
海の見える自然豊かな町だけど、観光客が多くいて賑やかだった。
人通りの多い場所を抜けて、少し高い場所にある丘の上に師匠さんのお墓があった。私はその墓石に刻まれた文字を見て驚いてしまった。
享年75と書かれている。
私は勝手に30代で亡くなった女性だと思い込んでいた。
「彼女って、おばあちゃんのことだったんですね」
「血はつながってないけどね」
「あ! 明人さんが前に師匠みたいなおばあさんがいるって言っていた話」
「そう。彼女がその師匠」
明人さんは目の前の墓石に向かってそう言った。
私は壮大に勘違いしていた。若いのに残念だと言った明人さんの言葉に、私は本当に若い女性を想像していたから。
確かに、今の時代なら70代はまだ若い。私のおばあちゃんは病気ひとつなく元気いっぱいだもの。
私たちはそれ以上何も言わずに静かにお墓参りをしてその場を去った。
海の見える自然豊かな町だけど、観光客が多くいて賑やかだった。
人通りの多い場所を抜けて、少し高い場所にある丘の上に師匠さんのお墓があった。私はその墓石に刻まれた文字を見て驚いてしまった。
享年75と書かれている。
私は勝手に30代で亡くなった女性だと思い込んでいた。
「彼女って、おばあちゃんのことだったんですね」
「血はつながってないけどね」
「あ! 明人さんが前に師匠みたいなおばあさんがいるって言っていた話」
「そう。彼女がその師匠」
明人さんは目の前の墓石に向かってそう言った。
私は壮大に勘違いしていた。若いのに残念だと言った明人さんの言葉に、私は本当に若い女性を想像していたから。
確かに、今の時代なら70代はまだ若い。私のおばあちゃんは病気ひとつなく元気いっぱいだもの。
私たちはそれ以上何も言わずに静かにお墓参りをしてその場を去った。