シェフな夫のおうちごはん~最強スパダリ旦那さまに捕まりました~
 会社の人や大学の友人たちに囲まれて、楽しい結婚式になった。
 誓いのキスも無事にクリア。
 私は多忙すぎて料理はほとんど食べられなかったけど、数日前に試食させてもらっていた。
 明人さんがスタッフと一緒に何度も打ち合わせをして素晴らしいメニューが完成。
 どれも美味しくてゲストの人たちにもかなり喜んでもらえた。


 そして、私たちは新居へ。
 引っ越しはすべて済ませて何度も足を運んだけど、泊まるのは今夜から。
 という話を優菜にしたら『イマドキめずらしい昭和的な結婚だな』と揶揄された。

「ただいまー!」

 今日からこのマンションが私の自宅。
 慣れるまで緊張するけど、明人さんと一緒なら大丈夫だよね?

「疲れているだろう? お風呂に湯を入れるから先に入っていいよ」
「そんな! ご主人さまを差し置いて私が先に入るなんてだめですよ」
「え? そんなこと気にしなくていいよ。今の時代は平等だからね」
「ありがとうございます。じゃあ先に入ります」

 うちの両親は昭和人間だから男が先、女は後っていう考え方だったのに。
 そういえば、明人さんはぜんぶ私に合わせてくれるし、私の好みを聞いてくれる。
 こんな素敵な人が私の旦那さまになってくれるなんて、運を使い果たしちゃったかも!?


※明人の心情(一緒に風呂に入りたい! 一緒に風呂に入りたい! 一緒に風呂に入りたい! 一緒に風呂に……(無限ループ))
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