恋愛以上とはいかないけれど

『私マフラー無かったら凍えるんだけど。てかもう凍えてるし。』
「一緒に着ければいいじゃん。」
『そんなカップルみたいなこと誰がすんの…。』

まただ。他の女の子に言うように、私にも同じことを言わないで欲しい。
そんな思わせ振りに、私はいつも悩まされている。
……こうやって、数々の女の子達を落としてきたんだろうけど。

「別にカップルじゃなくても良いじゃん?気にしないけど、俺は。」
『間宮だけでしょ、気にしないのは……』

訳が分からない。
カップルと親友って、そんなに線引き甘いんですか、貴方の中では!!
もうさすが女遊び激しいとしか言いようがない。
これ以上粘っても、マフラーを貸せと言ってくるだろうから、私は若干呆れ気味にマフラーを渡した。

「ありがとーさすが刹那ちゃん。何だかんだ言っても、結局貸してくれるよね。やさしー」
『当ったり前でしょ。もっと褒めてくれても良いぐらいだし。』
「やっぱ刹那ちゃんしか勝たん。持つべきは刹那ちゃん」
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