好きだなんて、【完】


私、あのまま寝ちゃったんだ。





身体を起こすと肩から落ちたのは、凪くんの香りがするブランケット





マグカップにはカルピスが補充されていて、






机の上には霧沢家の鍵が置かれていて、






"鍵はポストに入れておいて。あとカルピスうちは誰も飲まないから持って帰って。"





なんて付箋がノートに貼られていた。





メッセージ入れといてくれればいいのに置き手紙してくれるところとか、




私のためにカルピスを用意したって認めてるような文章も、




霧沢家ではない、凪くんだけの爽やかな香りが香るネイビーのブランケットも、




起こさないでいてくれたことも、





嬉しくてたまらないんだよ。





3年間ずっと嫌われたと思っていたけど、最近元の幼馴染の関係に戻れてるような気がするのは私だけなのかな。
< 90 / 161 >

この作品をシェア

pagetop