御曹司は高嶺の花に愛を刻む
10

〜陽平side〜

菜由との遊園地はとにかく楽しい。

かわいい。

結局、カチューシャもサングラスもお揃いで買って付けた。

この俺が。

こんな事、今までだったら有り得なかった。

いつもどこか、冷めていたんだと思う。

まず、遊びに行くのに、遊園地を候補に入れた事からして、前代未聞だった。

菜由が喜びそうな場所を考えたら、行き着いた先はそれだった。

案の定、菜由も遊園地を選んだ。

遊園地で、2人並んで歩けば、すれ違う人達の息を飲む仕草や、羨む目線を痛いほど感じた。
1人の時よりも更に。

それもそうだ。

こんな見た目で高身長の2人が、たまたまだが、仲良くお揃いみたいな格好して、耳のついたカチューシャをつけてキャラクターのサングラスをかけて仲良く歩いてるんだからな。

菜由は、サングラスをかけた所で美人な顔は全く隠せていない。

菜由は周りから見られている事など全く気にしていないようだった。
慣れてるのか?
いや、無自覚なんだよな。本当に。
そんな所もかわいくて仕方ない。
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