私は甘すぎる溺愛から逃れる方法を知らない
「もしもし、玲乃?」

「はい……亮弥さん、先程は本当にすみませんでした……!」

「あはは、あの甘えん坊の玲乃はもう終わり?」

「忘れて下さい……!」

「嫌だよ。可愛かったし」

本当に恥ずかし過ぎる……。

「それで、薬はもう飲んだの?」

「まだです……」

「じゃあ、急がなくていいから頑張ろうか」

「はい……」

絶対、子供扱いされてる気がする。

それでも、我に帰ればやっぱり薬は苦手で。

「ちょっとだけ待って下さい……すぐに飲んでしまうので……!」

そう言いながらも、先ほどの夢のせいもあるのか手がいつもより震える。
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