恋の病に、堕ちてゆく。
大切な人の死によって、自分自身の心さえコントロールできなくなるほどの苦しみを背負ってしまうものなのかな。

私にはその経験がないから、青波の気持ちを心の底から理解することは難しい。

だからといって先生のように、一緒に暗闇に堕ちる覚悟すらない。

世間のことをほとんど知らない子供の私が青波にしてあげられることは何もない。

青波と出会わなかった頃の私に戻って、安全で平和な生活を送ればいい。そしてたまに願うのだ、青波の幸せを。それしかできない。

あなたの隣りには先生がいるから、きっと大丈夫だ。私なんかが心配することはなにもない…。
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