幼なじみの不器用な愛し方
漏れそうになる嗚咽を必死に堪える。


「なんで……いんの」


覇気のない声で扉越しに話しかけられて、わたしの心の中では色んな感情が渦を巻いた。


久しぶりに話しかけてくれたことが、泣きたいくらい嬉しい。

そんなふうに思うのは、有斗がわたしにとって特別だったから。

だから、心の底から嫌だと思った。こんな自分勝手でどす黒い感情が自分の中にあるなんて初めて知った。


有斗はいつの間に、どうして、メグちゃんと仲良くなっていたの……?


「開けないでっ!」


ドアノブに手がかけられた気配がして、わたしは咄嗟に声を荒げた。

涙はまだ止まっていない。ようやく恋心を自覚出来たのに、今、どんな顔で有斗を見ればいいかわからない。


「あ……有斗ママが、連絡くれたの。有斗が熱出したから、様子見に行って欲しいって」


震える唇で、気持ちを何とか奮い立たせて、言葉を紡ぐ。

間違っても涙声にならないようにしなくちゃ。

逃げるのは簡単だけど、言わなきゃいけないことがある。


「お粥作ったよ。りんごも切ってある。冷蔵庫にはゼリーもあるから、食べられそうなもの食べて。ちゃんと薬飲んでね」
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