病弱プリンセス 〜ギャップ萌え男子は溺愛中。〜
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「…あ!…れい…玲愛、玲愛!」

また、誰かが呼んでる…??

「…ん…うぅ、ここは…?」

目が覚めたら、どこかの天井が見えた。

「良かった!先生、玲愛が目を覚ましました!」

って…昇くん!?

ここは…保健室だ。そうだ、発作が出て目の前が真っ暗になって…。

獅子野 昇 (ししの しょう)くんは、幼なじみで、いつも助けてくれる、明るくて、頼りになる友達なんだ。

「あぁよかった。目を覚ましたのね、藤咲さん。
獅子野さんが急に藤咲さんを抱えてここに飛び込んできたから何事かと思ったわ。」

涼木先生は優しくて若い女性の先生なの。

《プルルルル、プルルルルルル…….》

返事をする前に電話の音が鳴り響いて、涼木(すずき)先生が受話器を取った。

「はい。保健室の涼木です。はい、はい……。」

《ピッ》

「ごめんね。先生、ちょっと行かなくちゃ行けなくなったから…。行ってくるけど待ってて!」

保健室の涼木先生が説明して、保健室からて出ていった。


昇くんが保健室に連れてきてくれたんだぁ。

「そっ、そうだったんだ!ありがとう、昇くん。」

「っ///…これくらい全然平気。体調はもう平気なのか?」

体調かぁもう大体は平気かな。まだ、ちょっとだるさが残ってるかも。それよりも…

「うん。まだちょっと気だるいけどさっきより全然大丈夫だよ。あの…ほんとにごめんね、また心配も迷惑もかけて。」

「玲愛が気にすることなんてないよ。心配したけど、別に迷惑だなんてちっとも思ってないからさ。」

昇くんは本当に優しいな。いつも平気だって言ってくれる。

「…………ありがとう。」

本当に感謝でいっぱいだ。

「ほんと、玲愛はいつも……」

「どうしたの????」

「ハッ…!なんでもないよ。はは…」

なんだったんだろ?なんか顔が引きつってた…??


《キーンコーンカーンコーン》

またチャイムがなる。

まって、今何時!?保健室には時計がなくて分からない…。

《ガラガラガラ…》

ちょうどその時、扉が開いて涼木先生が入ってきた。

「ごめんねー。遅くなったわ。」

「あっ先生!今何時間目ですか??!昇くんは教室に戻らなくて大丈夫なの?」

私、どのくらい気を失ってたんだろ?

「今は4時間目の終わりよ。藤咲さん、2時間も気を失ってたのよ。」

えっそんなに気を失ってたの!?

「さぁ、獅子野さんは戻ってくださいね。給食があるんだから。」

「あぁ。いつもはなかなか気を失うなんてことないしびっくりしたよ。ってか俺、教室戻らなくちゃ……。ごめんな、玲愛。」

「あ…うん…。わかった。先に戻ってていいよ。」

少し寂しいな。と思いながら昇くんを見送った。
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