辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~ 2
「辺境伯領まで来てくれるってならこのぐらい出さないとだろ? うちは節約はするが、ケチなことはしないんだ」
「トリュテ! お願い! うちに来て! エリュ、トリュテほちい!」
「ああああ、ちょっと、ちょっと待ってください……!」
 エルの剣幕に押されたトルテは、床に座り込んでしまった。頭を掻きむしっている。
(……やり過ぎた……?)
 その様子に、相手の都合も考えずにぐいぐい詰め寄ってしまったことに気づく。エルは真っ青になったけれど、深呼吸を繰り返したトルテは立ち上がった。
「俺でいいんでしょうか?」
「トルテがいいとエルが言ってる」
「辺境伯領の食材が素晴らしいことは聞いています。珍しいものもたくさんあるって……」
 大きな声では言えないのだが、辺境伯領では魔族とも取引をしている。
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