辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~ 2
 ジェナは、エルの気持ちを汲んで先に動いてくれたらしい。
「いってぇ……! って、フライパン!」
「フライパンじゃない、ジェナ!」
 どうやらジェナからクレオに教育的指導が入ったようだ。「何で僕が」ともう一度口の中で繰り返したけれど、クレオはおとなしくエルの指示にしたがって歩き始めた。
 魔族領の調理場で土鍋を借りる。土鍋でご飯を炊くのもお手の物だ。
「はい、これ切って」
 クレオに手渡したのは、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎといった基本の素材である。ぶぅぶぅ言いながらも、クレオは不器用な手つきで野菜の皮を剥き始めた。
 辺境騎士団では皆料理当番をしているはずなのに、クレオの手つきはぎこちない。包丁を握り慣れていないのが丸わかりだ。
「クレオ、包丁上手じゃないね。ベティ貸してあげようか?」
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