辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~ 2
 ジェナも嫌がってはいないみたいなので、最近はエルの後ろをぬいぐるみと包丁を乗せたフライパンがついていくようになっていた。
「精霊が食べられないのは知ってるけど、楽しい? あとで、お礼するからね!」
 楽しい、というように三者三様に身体を震わせる。精霊達は食べられないけれど、楽しんでくれているのならよかった。
 一緒にベッドに入るのが何よりのご褒美に感じているようなので、今夜は寝る前にジェナとベティをピカピカに磨き、スズにはメルリノから浄化魔術をかけてもらってから一緒に寝よう。
 寝室に何を持ち込んでいるのかと考えてはならないのだ。
「ま、当番を決めたのは俺だからな。しかたない」
 ため息をついたロドリゴは、一気にカップを空にした。
「その分、私が飲んでおきます」
「お前なぁ……」
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