制服レモネード

だけど、実際これが原因なんだから仕方がない。

「俺のせいで、梓葉、追試になっちゃったってこと」

横でしゅんと肩を落とした矢吹さんは、俯いてそう呟く。

「あっ、いや、矢吹さんのせいじゃないです!ダメダメな私が悪くて……」

嘘でも、もっとマシな理由を言えばよかったかなんて後から後悔する。

バカだな私。

やっぱり、目の前にいるのが矢吹さんという人間になると、途端に色々うまくいかなくなっちゃう。

傷つけたくないのに傷つけて、言わなくていいこと言っちゃって。

「よし!勉強道具、持ってきな」

「えっ、」

自分の両太ももをバシンと叩いてソファから立ち上がった矢吹さんのセリフに思わず聞き返す。

勉強道具?
もしかして矢吹さん……。

「矢吹さん……どうして」

「だって、俺のせいだし。どうする?勉強、する?」

私のことを大人っぽいとか言ってくれる矢吹さんだけど、この優しさはやっぱり、私が子供だって割り切ってるからできることなんだろうか。

それでも……。
さっきの矢吹さんの言葉が素直に嬉しくて。
甘えたくなって。

「教えて欲しいです。矢吹さんに」

「よし、決まりだな。本気出したら俺はめんどくさいぞ〜?やるからにはいい点取れるように全力を尽くすから」

そう言って私の頭にポンと手を置いた矢吹さん。

「はい!全力でついていきます!」

この日から追試までの1週間、放課後、矢吹さんが仕事から帰ってきてから私の勉強会が行われた。
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