【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~


 
 お父様からとてつもない殺気を感じるのは気のせい……ではないようで、ヴィルが汗を流している…………


 「まぁ、私の考えが間違っていなかった事が証明されたわけだ。でもそれだけでは王妃殿下を追及は出来ない……君が領地に療養に行くと言った時、私はいい機会だと思ったよ。領地に行けば王妃殿下のお茶会に行かなくてもいいし、体調も戻ってくるだろうと思って……実際に体調が良くなったんじゃないかい?」


 そうなのだ……領地に来てからすこぶる体調がいい。多少微熱は出たけど、気持ちも前向きだし、ストレスから解放されたからだと思っていた…………


 「殿下がオリビアを冷遇していたのも今となっては良かったのかもしれません。認めたくはありませんがね……もし二人が相思相愛な様子だったら、オリビアはもっと早めに消されていたかもしれない……殿下がオリビアに冷たかったので、王妃殿下は油断していました。あなたがオリビアを追って領地に行くとは全く予想していなかったから、今回の件も王妃殿下からすれば青天の霹靂だったわけです。二人が協力して教会や自分が不利になるような事をするとは、夢にも思わなかったでしょうね」


 「……………………………………」
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