【書籍化決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~

久しぶりの王太子殿下


 イザベルとのお茶会が終わって、夜はゆっくりしようと思っていたところに久しぶりにヴィルが公爵邸に訪ねてきた。


 領地から帰ってきて以来だから、10日以上は経っているかしら?その間に王妃殿下とお茶会をしたり、お友達が出来たり、目まぐるしくてあっという間だったから、そんなに久しぶりな感じもしないんだけど……半月くらいは経っているのよね。


 それにしても昼間ではなく、夜に会いに来るなんてどうしたのかしら…………私はひとまず二階の自室から、一階のエントランスに向かった。


 「ヴィル!お久しぶりですわね。こんな夜に何か急用でもありましたの?お父様に用でも?」

 「やあ、オリビア。遅い時間に来てすまない。公爵ではなく、君に会いにきたんだ……元気そうで何よりだよ」

 「私に?」


 何かあったのかしら…………私はエントランスへ向かう階段を下りる。そしてヴィルの目の前に行くと、私の手を下から取り、挨拶してくれた。
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