【書籍&コミカライズ作品】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~【第三部完結】
聖女はこうやって毎日同じような愚痴をこぼしに執務室にやってくる。私は気にしている時間はないので、愚痴をこぼす聖女をしり目に仕事を進めるのだが、なかなか気が散って仕事が進まない事が最近の悩みだった。
それによってニコライはとてつもなくイライラしているのを感じるし、執務室の居心地が悪すぎる。
「君は高校生?というやつらしいが、君と同じ年ごろの私の婚約者は、もっと幼い頃から自分の務めをきちんとこなしていたぞ」
「あーーオリビア様ね?私と同じくらいの年齢だよね。そんなに小さい頃から頑張るなんて無理!私も受験前は勉強頑張ったけど……その子、よくグレなかったわね」
「グレる?」
「不良……じゃなくて、悪い人間になっていくって事!小さい頃からやらなきゃいけない事ばっかりやらされてたら、息が詰まって生きるのしんどくなっちゃう~」
私は聖女の話を無言で聞いていた。
悪い人間…………オリビアには全くそんな感じはないな。
抑圧された生活をしてきたから、自由に生きたくなったのか…………私との関係も良くないものだったと考えると…………私が自問自答しながら沈んでいると、聖女はお構いなしに話し続けていた。
「まぁでも、それを続けてこられたって事は、よほど好きだったのかもしれないし、分からないよね」
「…………………………もう1回言ってくれ」
「?よほど好きだったんじゃないかなって言ったんだよ」
「………………………………」