少女たちの秘密
息を切らせていた

「ねえ、面白い物って」

「ちょっと待って。今5時56分だから。
あのね、6時になるとチャイムが鳴るでしょ。その時、水鳥が一斉に飛び立つの。
その時に、願い事をするの。
鳥がね、居なくなるまでに、祈り終わる事が出来れば、願いが叶うんだって」

「ふーん」

「やってみようよ」

「そうね。」


「あー今!」

「…」

「…」

「お祈り、した? お姉さん?」

「うん、一応」

「どんな願いか、教えてくれる?」

「死にたい」

「えっ」

「…」

「どうして…」

「ごめん」

「ごめんなんて、どうでもいいよ。死にたいの? 本当?」

「…」

「泣いてる」

「…」

「何か、悩みがあったら、僕でよければ相談に乗るけど」

「…」

「どう?」

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