少女たちの秘密
「実は、4月から、高校の特進クラスに入れなくて、
親にも、大学に行かなきゃ人間じゃないみたいな言われ方で。
何で生きてるんだろうって。」

「何で、生きている…んだろう。
ごめん僕もそう。
あのね、僕、いいやごめん。ごめん。分かんないや、こういう時。
今まで真面目に考えた事無くて気付いたら…中学生。
あーっという間。
でもちゃんと覚えてる。昔の事。
幼稚園ぐらいからかな。ずーっと。ずっと覚えてる。」

「あはは」

「笑った! 笑ったね。面白いでしょ僕。」

「うふふ。面白かった。ご褒美にお姉さん、君の彼女になってあげる。
ただし君が中学生だから、一日だけ」

「えっ本当? やったー。とりあえず一日ね。
じゃあさあさっきの、通って来た所にあったアイスクリーム食べようよ」

二人の姿は、刹那的に通り抜けてゆく
さっき通ったアイスクリーム店。吉祥寺の18時台


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