美しき造船王は愛の海に彼女を誘う
「あの日言ったはずだ。僕を信じろと。噂だろうと、縁談だろうとすべて片付ける。あと少しだ。待ってろ」
私の顔を覆う彼の手を上から覆った。そして、私の顔から彼の手を降ろさせた。
「信じてる。あなたのお陰でここまできた。そして恋人にしてもらって生まれて初めて幸せで眠れない日もあった」
「……じゃあ、どうして出ていく。側にいろ」
「私のわがままです。私の力であなたの隣に立ちたい。ここへ戻ってくるから待っていて」
彼は私を胸にしまいぎゅっと抱いた。頭を私の肩に入れた。