結婚願望ゼロだったのに、一途な御曹司の熱情愛に絡めとられました
次に案内してもらった所は、陽当たりの悪い築40年のアパートで、女性が一人で住むにはヤバイ雰囲気が出ていた。駅からアパートまでの道も痴漢多発なんて看板が出ていたので、ここは無理だと思った。

三つ目は7階建てのマンションで、オートロック。築年数15年。まさに希望通りの物件だった。しかし、家賃が希望した額より2万円高い。年間だと24万円高い。毎月ローンの返済があるから、家賃は妥協できない。今さら、大学の学費が重たく感じる。もうこうなったら最初のアパートでもいいかという気がしてくる。でも、住人のモラルに問題がありそうだった。

はあ。どうしよう……。
銀行の独身寮が空くのを待つべきだろうか。

不動産屋さんの事務所に戻り、眉間に皺を寄せて考えていると、スマホが鳴った。北沢先生という表示を見てドキリとする。

着信が切れるとメッセージが入った。

『今日は約束したデートの日です。今、九条さんのマンション前にいます』

はあ? マンション前にいるって何! そんな約束した覚えないんだけど。それになんで私の住んでいる所を知っているのよ。きっとはったりよ。そう思った時、次のメッセージが送られて来た。

『九条さんのマンションはお友達の山崎舞子さんに教えて頂きました』

舞子に北沢先生に会った事を話した時、先生が白ねこカフェに月一ぐらいの頻度でランチを食べに来る事を聞いた。

舞子、先生がお客さんで来るからって、なんで私の住んでいる所を教えるのよ。もうっ!
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