イケメン吸血鬼を救え!ー私の血を貴方にー
ミーラと灯莉
ガヤガヤ
何故か、教室内や外廊下が騒がしい…ような?
いつもの事だけど…これは、…異常だ。
「ねぇ、聞いた?この学校に新しい先生が来るんだって!」
「えぇ、こんな時期に?今、冬だよ?」
「それが…」
「え!イケメン教師?!」
「そうなの!噂では…」
「吸血鬼?!」
(え!吸血鬼だって?今、言った?!)
思わず乗り込んでしまった。
クラスメイトの2人の中に。
いつもはしないんだけど💦
「ねぇ、吸血鬼ってほんと?」
「それが、本当なんだって!私もね?うそだーって、思ったんだけどね」
その時、前のドアから担任の照史(あきと)先生が入ってきた。その後ろから…見たこともない先生?が入ってきた。
その人と目があった…気がした。
「コラ、席に付け」
担任の先生の号令でみんなが席につく。
「今日は、新しい先生を紹介する。先生自己紹介を」
その人は前を向いて生徒の一人一人の顔を見ながら挨拶を始めた。
「今日から、保健体育を担当する魅羅魁斗(みら かいと)です。皆さん宜しく御願いします」
「挨拶ありがとう。それと、」
照史先生は、私の顔を見て言う。
「灯莉、後で保健室に来るように」
「!保健室ですか?」
「そうだ。以上解散、みんなは朝の授業の準備をしてくれ」
照史先生と魅羅先生が、教室を後にした途端クラス中が私の元に寄ってきた。
「おい、ともり。何仕出かしたんだよ」
「え、何も…してない」
「そうだよ!灯莉ちゃんはそんな野蛮をするような女の子じゃないよ!アンタと違って」
「その言い方やめろ」
「灯莉、保健室に行かなくっていいの?」
「あ、行く」
「みんなで、無事を祈ってるから」
「その言い方…うん、分かった。行ってくるよ」
私は、教室を後にして保健室へと向かった。
(なんで、…保健室?まだ、職員室なら分かるけど…)