何があってもどこにいても、僕は君だけを愛してる
絵描きを生業としている遼は、ここを借り受けたときから、ひと続きの居間と客間をアトリエとして使っている。

この場所で絵を描いて、疲れてはカンバスの横に置いた仮眠用のベッドで眠るという、仕事一色の生活だ。


ベッドにいる女は女子大生で、下の名前を柚香という。この自宅兼アトリエで開催したクロッキー会に女友達と参加して以来、こうして急に押し掛けてくるのだ。

豊かな胸を際立たせるベアトップ。細いウエストをくねらせ、ベッドに誘うようなしぐさで遼を見上げた。

「ねえ、先生は休憩しないの?」

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