組員とお嬢の恋

「それは、茜は殴っていないということですか？」


「うん・・・茜のいた場所に行くと、そこにはもう茜は居なかった。だから、探し回ってたけど、それでもいなくて戻ってきたら、歩夢
が入り口に居て、さっきのを見たか聞いてきたんだ」


あの時のあの女は怖かった


「私は怖かったから見てないって嘘ついた。だけど、見てたって確信があったのだろう。ここに、入ってきた歩夢は、入り口にいた時より傷が増えていた。これが私が見たすべて」