恋愛日和 〜市長と恋するベリが丘〜
「今日はどこに行くんですか? きちんとした服装で、って」
「君がベリが丘を案内してくれた時みたいに、着いてからのお楽しみだ」
彼はイタズラっぽい表情で言うと、車を走らせた。
(どこのお店だろう。ビジネスエリアのお寿司屋さんかな。この前行ったことないって話したし)
窓の外を流れる景色を見ながら予想する。
(そういえば、婚約者のいる市長と二人で食事って大丈夫なのかな。でも壱世さんのことだし、香さんのこともちゃんと考えてるはず)
また香のことを考えてモヤモヤしてしまう。
「なんか今日はおとなしいな」
「……そんなことないですよ。あれ? ビジネスエリアってこっちじゃないですよね」
交差点で壱世の車が予想と違う方向へ曲がる。
「なんでビジネスエリア?」
「え、でも……」
胡桃が不思議に思っていると、彼がとある建物の門をくぐり車をとめた。
「どうした?」
言葉を発しない胡桃に、彼はおかしそうに笑って声をかける。
「だってここ……Cerisierじゃないですか」
胡桃の目の前には、古い洋館のような煉瓦色の建物があった。
ところどころに三角屋根や出窓が見えて、アンティークな空気が流れている。
「君がベリが丘を案内してくれた時みたいに、着いてからのお楽しみだ」
彼はイタズラっぽい表情で言うと、車を走らせた。
(どこのお店だろう。ビジネスエリアのお寿司屋さんかな。この前行ったことないって話したし)
窓の外を流れる景色を見ながら予想する。
(そういえば、婚約者のいる市長と二人で食事って大丈夫なのかな。でも壱世さんのことだし、香さんのこともちゃんと考えてるはず)
また香のことを考えてモヤモヤしてしまう。
「なんか今日はおとなしいな」
「……そんなことないですよ。あれ? ビジネスエリアってこっちじゃないですよね」
交差点で壱世の車が予想と違う方向へ曲がる。
「なんでビジネスエリア?」
「え、でも……」
胡桃が不思議に思っていると、彼がとある建物の門をくぐり車をとめた。
「どうした?」
言葉を発しない胡桃に、彼はおかしそうに笑って声をかける。
「だってここ……Cerisierじゃないですか」
胡桃の目の前には、古い洋館のような煉瓦色の建物があった。
ところどころに三角屋根や出窓が見えて、アンティークな空気が流れている。