チョコより甘い恋を。
「私たちにも!?
本当に嬉しいわ。

ありがとうね、深月ちゃん。

貴女がこうしてたまに家に来てくれるとね。

娘がもう1人出来たみたいな感じなの。

してほしいことがあったら何でも言ってね」

ミッチーの両親は私のことを実の娘のように可愛がってくれる。

私の両親は家にいないことが多いため、本当の家族のようで、とても嬉しい。

「あれ、深月?
何でいるの?

姉貴に電話口で怒鳴られて、説明会終わったら飛んできたわ」

話を聞くと、大学の寮を使うか、一人暮らしをするか少し悩んでいるという。

「俺としては、一人暮らしがいいんだけどな。

深月が徹夜して課題やってそうで心配だ。

そんなとき、様子も見に行けるし、何なら栄養のある飯くらいは作ってやれる。

だからこそ、こっそり料理習ってたんだし。

だからといって、(たつみ)小野寺(おのでら)みたいに、大学生から同棲は、すれ違いそうで俺は嫌なんだ。

今のところは、前向きには考えてない。

何か余程のことがあれば、検討するかもしれないけど」

「まったくもう。

そんなに深月ちゃんが心配なら、一緒にいてやれ、っての。

ホラ、深月ちゃんからアンタに、バレンタインだって。

私たちにまでくれたし、ホントいい子よね、深月ちゃん。

アンタにはもったいないわ。

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