先生、それは✗✗です…!
「気になるんだっ?鳥羽先生のこと…♪」

「そ…、そんなわけないでしょ…!」

「って言うわりには、顔赤いよ?」

「…っ……!!」


わたしは瞬時に両手で顔を隠す。


「いくら“先生”って言ったって、出会いが一夜をともにした相手なら、少なからず意識はするもんだって〜」

「…だから!そんなこと――」

「もしかしたら、鳥羽先生も実は意識しちゃってたりして…!なくるのことっ」


紗穂は、茶化すようにわたしの頬をツンツンと突つく。

わたしはいじけて、プイッと顔を背けた。


先生とはいろいろあったけど、なにも知らない女子高生のわたしをただからかっているだけ。


鳥羽先生がわたしを意識してるなんて――。

絶対に、絶対にありえない…!


そのとき、強い風が吹き抜ける。


「わっ…!」
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