先生、それは✗✗です…!
「先生〜、目にゴミが入っちゃったんですけど…。見てくれませんか?」

「目に…?大丈夫か?」


そう言って、目をこする女の子に顔を近づける鳥羽先生。


せ…、先生…!

顔が近いです…!!


「なにもないぞ?」

「あっれ〜?先生に見てもらったから、治っちゃったのかも♪」


女の子はウインクしながら、ペロッとかわいく舌を出した。


あざとい…!

定番的なあざと攻撃に…なに先生も素直に引っかかってるのっ。


「そうか。それならよかった」


しかし、どうやら鳥羽先生は、あざと攻撃が効く効かないという問題ではなく、そもそも気づいていないようだった。


「…まったくもう。先生もなにやってるんだか」


わたしがため息をつくと、なにやら横から視線を感じた。

見ると、ニヤニヤしながら紗穂が見ていた。
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