君の嘘から始まる本当の恋
少し気まずいなと思いながらも、手を動かして黙々とゴミを集めていく。



「…玲央と、最近どうなの?やっぱり落ちちゃった?」


「え?お、落ちてないよ…!」



唐突に核心をついてくる東野さんに、慌てふためきながらもなんとか否定する。



「ふーん、ふふっ。玲央を落とそうなんて、絶対に無理なのに。そんなことに時間使ってるなんてもったいないよ」


「…どういうこと?」


「そのまんまの意味だよ。玲央はね、四月からずっと好きな人がいるの。誰かまでは知らないけど、結構一途に想い続けているから、今更他の人を好きになんて簡単にならないよ。七海さんが絶世の美女にでも、ならない限り」



…玲央に、好きな人がいる…?


好きな人がいるのに、私に罰ゲームで告白をして付き合っているの?



「…何それ」
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