君の嘘から始まる本当の恋
「だから、騙されたふりをして玲央を落とそうって考えたの。本気で私のことを好きにさせて、エイプリルフールを使って逆に騙し返してやろうってね。…でも、できなかった。落ちたのは私の方だったから。…馬鹿みたい、罰ゲームで告白してくるような、しかも他に好きな人がいる人を好きになっちゃうなんて…。チョロいにも程があるでしょ」


「違う!」



大声を出されて、びっくりしながら玲央を見上げる。


玲央は苦しそうに顔を歪め、そして唇を噛み締めていた。



「最初から、嘘なんてついてない…」
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