君の嘘から始まる本当の恋
6.本当の恋を君と二人で
玲央の腕に包まれながら、私は罪悪感に襲われていた。



どうしてもっと早く玲央に聞かなかったんだろう。


復讐なんてどうでもいいから、好きになった時点で本当のことを聞けばよかったんだ。



結局私は傷つくことが怖くて、逃げようとしていただけ。



「玲央、ごめん…ごめんね…っ」


「杏花、もう謝るなよ…。俺だって勘違いさせて悪かった。杏花はきっと莉菜から聞いたんだろ?ちゃんと莉菜にも説明すればよかったな。杏花と一ヶ月だけどお試しで付き合えたことが嬉しすぎて、それどころじゃなかったんだよ。杏花に好きになってもらえるように、毎日必死だった」



玲央が今まで見たことがないくらい優しく目を細めて笑った。



「俺は杏花が思ってるよりも、杏花のことがずっと好きなんだよ」



こんなに真っ直ぐ気持ちを伝えてくれていたのに、嘘だと思い込んでいたのは私だった。
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