一途な副社長は寵愛する彼女に愛を注ぐ


そして、月は変わり6月。

麗は結局、実家には戻らず、レジデンスにいる。

純平の母親が張り切って、麗と丈慈の面倒を見てくれてるし、シッターも雇って、なんだかんだゆっくり過ごせているようだ。

うちの母親も暇さえあれば来ているようだし。

そして、なんと涼太君の栄麻ちゃんが今月になって妊娠3ヶ月だった事が先日わかった。

めでたいな。

ははは。
先越されたか。

陽平のとこも順調に腹の中の子が育っているようだし。

今年は出産ラッシュだな。

そんな事を思ってれば、キッチンから聞こえてきていた音がピタっと止まる。

ん?

ヒカリを見れば、キッチンに立ちながら何やら難しい顔をしている。

「ヒカリ?」

「あれ?今6月中旬だよね?」

「ああ。それが?」

「3月からアレ付けてないよね?」

「ああ。入籍してから付けてない。
え!?もしかして、、、きてない!?」

「きてない!!先月も今月も」

2人でひとつの可能性に気付いて、ハッと目を大きくあけて顔を見合わせる。

「検査してみよう!俺買ってくる!」

「私も行く!」
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