病んだ心をつまびいて
こんなことできるの、ひとりしかいない。
熱で頭から抜け落ちていた。
私の家中に設置されているだろうカメラの存在。
そのカメラをじっと見つめている、恐ろしい存在。
「…………あの人……」
拳を握りしめながらこぼれた低い声に、早瀬はすこし驚いていた。
ここまでくると怒りが上回った。
どこまでも私の居場所を潰す気なのだろう。
アズマさんがくれた優しい時間を見世物にしてなにが楽しいのだろう。
「……教えてくれてありがとう、早瀬」
「べつに。てかおまえへーきなの?針のむしろだけど」
「いまさらだよ、そんなの」
きっと私が登校してくるのを今か今かと待ち構えているんだろう。
みんな受験でストレスが溜まってる。
フラストレーションのちょうどいい発散道具がこの私だ。