病んだ心をつまびいて



.




「ほら、カバン」

「……ありがとう」




早瀬が教室から持ってきてくれたカバンを受け取り、ひとつ小さく息をつく。



新山くんの華凛のキスを目撃してしまったあと、私は耐えきれなくて教室から飛び出した。


しかし、後を追ってきた早瀬に捕まり、すぐに保健室へ連行。



午後の授業には出られなかった。

心も体も限界だった。




早瀬はなんのつもりなのか、「一緒にさぼる」とか言って、ベッドの横のイスに居座ってしまい、ずっとずっと私の頭を撫でていた。


保健の先生に怒られても無視してるんだもん、案外過保護なのかもしれない。




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