本日、初恋の幼なじみと初夜を迎えます。~国際弁護士は滾る熱情で生真面目妻を陥落させる~
***
「わぁ……すてき!」
目の前のテーブルに並べられたものを見て歓声を上げた。
ケーキスタンドのように三段になっている木箱の中に、小鉢やガラス容器が置かれている。
見た目も美しく繊細に盛りつけられた創作料理の数々にうっとりする。まるで会席のアフタヌーンティだ。
「あらためまして、セミナーお疲れ様」
「あっ」
グラスを持ち上げた彼に、ハッと我に返り慌てて自分のグラスを持つ。
「圭君もお疲れ様でした」
お互いのグラスを近づけ乾杯をし口をつけた。冷たい炭酸が喉の中を滑り落ちて行く。
圭君が連れて来てくれたのは、霞が関からほど近いラグジュアリーホテル。その最上階にあるバーラウンジだった。
窓に面して置かれたソファーはゆったりとした二人掛けで、いわゆるカップルシートというやつだろう。ガラスの向こうにはきらびやかな都会の明かりが瞬いている。
「んーっ!」
雲丹のムースをひと口食べて思わずうなった。まったく臭みのないうまみだけの濃厚な味わいが口の中いっぱいに広がる。
「おいしすぎる……」
「気に入ってもらえたかな?」
「ええ、もちろん。でもどうしたの? 急にこんな……」
庁舎まで迎えに来てくれたことにも驚いたが、まさかこんなラグジュアリーな場所に連れて来られるとは思っても見なかった。もちろんうれしい気持ちはあるのだけれど、戸惑いも拭いきれない。
「わぁ……すてき!」
目の前のテーブルに並べられたものを見て歓声を上げた。
ケーキスタンドのように三段になっている木箱の中に、小鉢やガラス容器が置かれている。
見た目も美しく繊細に盛りつけられた創作料理の数々にうっとりする。まるで会席のアフタヌーンティだ。
「あらためまして、セミナーお疲れ様」
「あっ」
グラスを持ち上げた彼に、ハッと我に返り慌てて自分のグラスを持つ。
「圭君もお疲れ様でした」
お互いのグラスを近づけ乾杯をし口をつけた。冷たい炭酸が喉の中を滑り落ちて行く。
圭君が連れて来てくれたのは、霞が関からほど近いラグジュアリーホテル。その最上階にあるバーラウンジだった。
窓に面して置かれたソファーはゆったりとした二人掛けで、いわゆるカップルシートというやつだろう。ガラスの向こうにはきらびやかな都会の明かりが瞬いている。
「んーっ!」
雲丹のムースをひと口食べて思わずうなった。まったく臭みのないうまみだけの濃厚な味わいが口の中いっぱいに広がる。
「おいしすぎる……」
「気に入ってもらえたかな?」
「ええ、もちろん。でもどうしたの? 急にこんな……」
庁舎まで迎えに来てくれたことにも驚いたが、まさかこんなラグジュアリーな場所に連れて来られるとは思っても見なかった。もちろんうれしい気持ちはあるのだけれど、戸惑いも拭いきれない。