塩系男子のステルス溺愛 クールで無愛想な義兄が、なぜか私にだけ甘すぎる件
ひなたにもわかるように言葉を選びながら話す義父の横で、たすくが苦虫をかみつぶしたような顔をしている。
「ただ度を超してしまって、人間関係を破壊したり、自分を傷つけたり、なにより本人が苦しい変わりたいと願うなら、それは少しずつ改善していったほうがいい」
「治るんですか」
「かなえさんの場合は、幼少期に色々トラウマがあったみたいで、それも原因なんだと思う」
おじいちゃんがおばあちゃんを殴ったり、浮気したりして出ていった話は聞いているけれど、母は母で心に傷を抱えていて、それで不安定な恋愛関係に依存しているのかもしれない。
ただ好き勝手に生きているように見えて、本人も苦しかったのかもしれない。
「私、お母さんと一緒におばあちゃんのとこに行きます」
「また転校になるよ、いいの?」
「はい」
昨日決めたことだ。治療するならなおさら一人にはしておけない。
たすくがため息をついた。
「出ていくってマジかよ」
「うん」