塩系男子のステルス溺愛 クールで無愛想な義兄が、なぜか私にだけ甘すぎる件
 ──今度こそ、お母さんは安定した暮らしをしてくれるのかもしれない。

 度重なる転校と不安定な生活で、すっかり根暗になってしまったひなたは、名前負けしてうると素直に思っている。
 母は不思議な人で、これだけ好き放題していても持ち前のふんわりとした柔らかな雰囲気でなんとなく許されてきた。それも一種の才能なのだろう。

 ──とりあえず、お母さんの新しい相手がまともそうでよかった。

 このまま添い遂げてくれたらもう過去振り回された過去も報われる。
 ニコニコと穏やかに微笑みあう二人を見て、ひなたは多少安堵した。
 あのつっけんどんな男の子には悪いが、いつでもどこでもひなたは母親の幸せだけを願っている。
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