前世恋人だった副社長が、甘すぎる



しばらく沈黙が続いた。

怜士さんは唇に手を当て、私をじろじろと見ている。

そんなふうに見られると、心の奥底まで見透かされてしまいそうだ。

やがて……


「今日はいい。俺と一緒に出社してくれ」


また、とんでもないことを言い始める。


「ふ、副社長と一緒に出社なんてしたら、噂になってしまいます!」


いや、すでにもう噂になっていると思うのだが。

だけどこの言葉の全てが怜士さんにとっていけなかったらしい。


「噂になればいいじゃないか」


彼は挑むように言う。


「どうせ結婚するんだし」


だからもう、なんでそんなに早まるの!?




< 74 / 258 >

この作品をシェア

pagetop