心を捨てた冷徹伯爵は聖女(義妹)を溺愛していることに気づいてない

 エミリーがため息まじりにボソッとつぶやいた。

 その状態で少し歩くと、目的の部屋に到着した。

 ベッドのない部屋。長いテーブルには椅子が全部で10脚はある。
 その中で使用されているのは2つだけだ。

 すでに座っていたグレイとレオが、部屋に入ってきたマリアに気づいて振り向いた。
 2人とも一瞬嬉しそうな顔をした後に、目を見開いて固まっている。マリアを凝視したままだ。



 マリア、変かな……?



 2人のポカンとした顔を見て、マリアは不安になってしまった。
 奥で立っているガイルだけが、ニコニコした顔でマリアを見ていた。
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