君がいない
たくさん泣いたあとに、思うことはただ一つ。
あたしの
なにが
いけなかったんだろう――……
君は、明確な理由を何も言ってくれなかった。
あたしもまた、聞く余裕さえも持ち合わせていなかった。
“干渉されたくない”
君がそう言っていたから、あたしはそうした。
もしかしたら、“干渉しない”を通り越して
“放っている”になっていたのかもしれない。
“わがままな女って嫌だな”
君がそう言っていたから、あたしは我慢することを覚えた。
もしかしたら、度が過ぎて、
自分の意見さえも言えない、情けない女になっていたのかもしれない。