私に婚約破棄しようとしてきた王子が、階段から落ちて意識不明になりました【コミカライズ決定】
「ドロテのためにも、絶対に元の体に戻らないといけないわね」
「あ? ああ。ドロテもかなり心配していたみたいだからな。でも別に体に戻るのはドロテのためだけじゃないぞ」
「……そう」
何よそれ。
私と婚約破棄したらドロテと婚約するって知ってるんだからね!?
「お前は……俺の意識が戻らないほうが都合がいいんじゃないのか?」
「はあ? 私のことをどんな非道な女だと思ってるのか知らないけど、そこまで薄情じゃないわよ」
「だって、俺がいなければお前は堂々とアランに会えるし結婚だってできるだろ」
「………………は?」