私に婚約破棄しようとしてきた王子が、階段から落ちて意識不明になりました【コミカライズ決定】
「私も、昔からずっとフェリクスが好きだったわ」
「!! ……本当か?」
「ええ」
私の言葉に、フェリクスがニコッと少年のように笑った。
こんな風に笑う彼を見たのはいつぶりだろうか。心の中が一瞬で暖かくなるような、幸せな気持ちに包まれる。
「アリエル……」
「!? フェリクス!?」
そんな幸せな雰囲気も一転。
私の名前を呼んでいる最中に、フェリクスは消えてしまった。
1人ポツンと牢屋の中に取り残される私。
消えた!?
自分の体に戻ったのかしら?
そう思いつつも、もしそのまま意識が戻っていなかったら……と恐怖に襲われる。
さっきまで一緒にいたせいでその不安はあまりなかったけれど、1人になると一気に不安が押し寄せてきた。
もし……もし、これで意識が戻っていなかったらどうしよう……!