君の好きな人になりたかっただけ 〜報われない片想い〜
「離さないでよ。絶対に離さないで」



俺の好きな顔で笑った百合は、きゅっとその手を握り返してくれた。


だから、百合とならずっと一緒にこの恋を続けていけると、そう信じてしまった。





「百合、委員会何時まで?」


「…え?」



帰る支度も途中のまま、なぜかぼーっとしている百合に、横から声を掛ける。


今日から各委員会活動が本格的に始まり、百合の入っている図書委員会も今日の昼に集まりがあった。


そこで早速、担当わけがされたらしく、百合は今日の放課後から図書室で先輩と一緒に仕事があるとメールで教えてくれていた。



「あんまり遅くないようなら、教室で待ってようかなって。帰り心配だし」


「…多分、五時とかには終わると思うわ。だけど、待っててもらうの悪いし彗は先に帰ってても大丈夫よ」
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