パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない!~内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました~
 その様子を見ていた母の言葉に、私は頭が真っ白になった。母に言われるまでそんな可能性を一ミリも考えていなかった自分を呪う。

 あの夜、シャワーの時ーーー。
 なぜ大丈夫など行ったのか。今更それを呪っても仕方がない。

 もしかしたら。

 病院へ行く勇気はなく、こっそりと妊娠検査薬を買ってきて、張り裂けそうなほどドキドキしながらトイレで検査をする。

 それほど時間を要することなくくっきりと表れた赤いラインに、冷汗が零れ落ちる。
 なかなか出てこない私に、母が心配そうに外からノックをした。静かにドアをあければそこには心配そうな母の顔。
 
 呆然とする私にすぐに母も結果を察知したようで、思いがけない言葉を続けた。

『ねえ、もしお母さんのせいで帰ってくるために別れたとかそういうことなら、もう大丈夫よ。東京に戻ったら?』
『違うの!』
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