君に、振り向いてほしいから
そういえばだけど、スパイをnightに送り込むには、相当な権力がいるはず……。

しかも、送り込んだのは璃空さんたち。

瑠花ちゃんって、すごく権力があるのかな?

陽暉たちの様子を見る限り、彼らは文句も言わずに瑠花ちゃんに従ってるし……。

食堂を出て、生徒会寮へ向かう。

学校側もLuciferとnightの存在は認めているから、寮の一回には待合スペースと集会所がある。

ただ、Luciferに入れるのは僕たちの審査を通った人だけ。

今回は審査はなしだけど……。

ちらりと瑠花ちゃんを見る。

大丈夫でしょ。

あれこれ考えているうちに生徒会寮についた。

中に入り、待合スペースの奥の扉を開ける。

「総長、お疲れ様です!」

途端に聞こえた大きな声。

海に連絡して、集まってもらうように言っといたんだ。

奥にあるステージに飛び乗り、波が小さく微笑む。

「お前らもお疲れ。こっち見ろ。あと、幹部は前へ」

Luciferのメンバーが一斉にこちらを向き、『幹部』と呼ばれる奴らがこっちに来た。

幹部は特に強い人がなれる。

今の幹部は、神代拓真(かみしろたくま)神代悠真(かみしろゆうま)池宮宙(いけみやそら)、そして海。

「ここにいるのは珠木瑠花、花塚陽暉、花塚月紀。新メンバーだ。そして、2週間後の日曜日、nightともめる。瑠花の妹、瑠水が奴らに取られたからだ。分かったな?」

集会所内に歓声が上がる。

波はにやっとほほえみ、声を張り上げた。

「お前ら、絶対勝つぞ!」
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