君に、振り向いてほしいから
「波さん?」

「凪、柊と樹を隣の部屋へ。俺が呼んだら順につれてこい。椿はここにいろ」

「分かった」

会議室の奥にある扉を開け、二人を見た。

二人とも、椿くんがいなくて不安そうな顔をしている。

どうして、僕も呼ばれたんだろう。

しばらくして、椿くんが戻ってきた。

椿くんは僕を見つめ、小さく頷いた。

後ろから、波が入ってきた。

「凪、ふたりを見ておいてくれ。柊、こい」

「分かりました」

柊くんと波が去っていった。

椿くんは椅子に腰掛け、何かを考えるように目を閉じた。

樹くんが心配そうに自分の兄を見つめる。

波、何を言ったんだろう?

十分後、柊くんも戻ってきた。

「ねぇ、ふたりとも、何を言われたの?」

樹くんが行ってから、ふたりに問いかける。

ふたりは顔を見合わせ、恐る恐る口を開いた。

「波さんに、『幼なじみだからって調子のんなよ?瑠花に手ぇ出したら俺が許さねぇから。調子乗ったら追い出すからな』って言われました」

「僕は、『どうしてLuciferに入れたか常に考えて行動しろ』って」

「……そっか」

波、ちょっと強く言いすぎじゃないかな?

ただでさえ椿くんたちは一年なのに。

しばらくして、柊くんと波が戻ってきた。

「波、いくら瑠花ちゃんが好きだからって、言いすぎじゃないかな」
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