目の前の快楽に
学校に着いたので男性と別れた



あー眠い



校門をくぐると沢山の粘り着くような視線を感じる



もちろん相手は男子



彼らの視線は私の顔と胸と太ももに注がれている




話しかけてくれれば相手なんていくらでもするのに



女子の方はこちらを見ながらなにか喋っている



悪口かなにかだろう



もう慣れた



私は私のしたいことをしているだけなのにね



なにがいけないんだろう?



教室に着いて自席に座る



「おはよーーー」



左隣から間延びした挨拶が聞こえる



「あ、奏くん。おはよ」



奏くんは私の中学からのお友達



猫っ毛をワックスで跳ねさせているイケメンくん



くりくりしたお目目と楽しげな口元



全体的に犬っぽい男の子だ



もちろん女子が放っておくわけもなく



人気が凄まじい



湊くんと仲が良い私は妬まれたり仲介を頼まれたりする



「聞いて聞いて遥ちゃん!!」



あのね、あのねと沢山お話を聞かせてくれる湊くん



相変わらず元気だなぁと微笑ましく思いながらうんうんと相槌を打つ
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