ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!

2.最初のあやまち

ヤバイ。
なんでくるかな、こういう波……。

私は自分を落ち着かせるために深呼吸した。

大地がウチにやって来て、四日目の晩だった。
自分の部屋で着替えと……《とあるモノ》を用意して、バスルームへ向かった。

月に何度か(たいてい、生理前に多かったけど)───肉体的な欲求不満が起こった。

違うことで気をまぎらわせて、衝動がおさまることもあったけど、ダメな時は、本当に何をしてもダメで……私は持て余した性欲を、入浴中に処理していた。

いわゆる“大人のオモチャ”は持ってないし、買う勇気もなく、夏場になると一袋に十本くらい入って売ってるビニール容器の清涼飲料水(主に、凍らせてパッキンと二つに折って食べるヤツだ)を使っていた。

その日も、それなりの快感を得て、バスルームをあとにした。

「あ、まいさん。お風呂出たんだ。
じゃあ僕、これから入らせてもらうね」

ちょうど自室から出てきたらしい大地に、後ろから声をかけられた。
動揺のあまり、ミニタオルに包んでいたソレを、手から滑らせてしまう。

あっと思った時には、もう床を弾んで転がっていた。大地の足元近くで、止まる……!
「───これ……」

一瞬、どうしていいのか分からなかった。
大地がいぶかしげに棒状のソレを手に取り、言葉を失っている様を見返してしまう。

───ど、ど、どっ……どーしよーッッ。

凍っているものなら、
「これから食べようと思って」
と言える。

百歩譲って冷えていれば、
「これから飲もうと思って」
とも言える。
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