ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
あきれて軟膏を持ったまま固まっていると、大地が首を傾けた。
「駄目? 冷たくなりすぎて、感覚がなくなってて、ヤなんだけど」
「ヤなんだけどって、あんた」
「駄目、かな?」
探るように上目遣いで見られ、仕方なく大地の手をつかみ寄せた。
私より、ずっと大きな手。太くは見えなかった指も、改めてじっくり見ると、思ったよりゴツゴツしていて。
変な話だけど、初めて大地を『異性』として意識してしまった。急に、イケナイコトをしようとしている気がした。
けれども、そんな風に思うこと自体、考えすぎだと自分に言い聞かせて、冷えきった大地の指先を温めるように、口に含んだ。
「───あ、どうしよう? なんか、感じてきた」
などと、阿呆なつぶやきが聞こえ、反射的に、投げるように大地の手を離した。
……心臓が、驚くほど大きく跳ね上がったのが、分かった。
私の反応に、大地は失笑を漏らした。
「ごめん、冗談。……でも、気持ち良くて、痛みが和らいだよ」
大地は、自分で軟膏を塗りだした。半ば伏せた瞳のまま、微笑む。
「やっぱり、まいさんって優しいよね。キツい言い方しても、甘えさせてくれるっていうか」
私は目をしばたたいた。
優しいか、私? 根性ワルの自覚ならあるけど。
「自分の言いなりになって、扱いやすいって、意味?」
欲望に流されるまま、弟とセックスして。執拗に求められると、折れてしまう。
そんな意志の弱さを、皮肉っているのかと思った。
「駄目? 冷たくなりすぎて、感覚がなくなってて、ヤなんだけど」
「ヤなんだけどって、あんた」
「駄目、かな?」
探るように上目遣いで見られ、仕方なく大地の手をつかみ寄せた。
私より、ずっと大きな手。太くは見えなかった指も、改めてじっくり見ると、思ったよりゴツゴツしていて。
変な話だけど、初めて大地を『異性』として意識してしまった。急に、イケナイコトをしようとしている気がした。
けれども、そんな風に思うこと自体、考えすぎだと自分に言い聞かせて、冷えきった大地の指先を温めるように、口に含んだ。
「───あ、どうしよう? なんか、感じてきた」
などと、阿呆なつぶやきが聞こえ、反射的に、投げるように大地の手を離した。
……心臓が、驚くほど大きく跳ね上がったのが、分かった。
私の反応に、大地は失笑を漏らした。
「ごめん、冗談。……でも、気持ち良くて、痛みが和らいだよ」
大地は、自分で軟膏を塗りだした。半ば伏せた瞳のまま、微笑む。
「やっぱり、まいさんって優しいよね。キツい言い方しても、甘えさせてくれるっていうか」
私は目をしばたたいた。
優しいか、私? 根性ワルの自覚ならあるけど。
「自分の言いなりになって、扱いやすいって、意味?」
欲望に流されるまま、弟とセックスして。執拗に求められると、折れてしまう。
そんな意志の弱さを、皮肉っているのかと思った。