ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
「───ごめん、まいさん。首が、痛いんだけど」

あわてて、私は腕を離した。
すると大地は、ソファーの足元を背にした私に飛びつくようにして、胸の中に顔を埋めてきた。……おい。

「あー、気持ちいい。やわらかくて、あったかい。しばらくこのままでいさせて?」
「ちょっと、調子にのりすぎ……」
「あとで、お礼は倍返しするから。ね?」

お礼って……倍返しって……。

頭痛がしたけど、さっき見た大地の横顔が切ないくらいに痛々しかったのを思いだし、そのまま彼に、胸を貸してやった。





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